


今回グランプリを受賞したマツダ「MAZDA 3 Fastback」は全く新しい質感を追求したもので、いままでと異なる価値観を提示したCMFになっています。
発想源が「塩ビ管」。樹脂特有のヌメリ感を表現したそうです。私自身、モーターショーで実車を初めて見た時の第一印象が「気持ちが悪い」でした。けれど目が離せない。そして見ているうちに魅力的になってくる。この違和感と魅力、新しさのバランスが評価されました。今後しばらくは“違和感”が重要なキーワードになってくると思っています。
今回のアウォードを通してみると、これまでになかったCMFの新しい美観、企画の面白さや社会へのメッセージ性が評価されたと感じています。
―違和感と美しさは一見相反するようにも思えます。
大澤 CMFの概念がこれまでとは異なってきています。それは美意識の概念が変わってきているからです。例えば今までは「美人」といえば「目がぱっちりしていて細面」という画一的なイメージでしたが、現在では個性をどう出すかがポイントになってきています。
新しい価値観はまだバタバタと出はじめている段階ではありますが、「これまでの美意識を疑え」といった時期に差し掛かっています。
―全体ではグレイッシュカラーが多くなっていることも特徴ですね。
大澤 1つの車をさまざまなシーンで使うことを想定した結果だと思います。シティとアウトドアどちらにも馴染む色を考え、さらにグレーを混ぜていくことで、誰に対しても違和感のない、穏やかな色になっていきます。これを2、3年前から私たちは「ニュー・ニュートラル」と呼んでいます。従来、ニュートラルというと、白、黒、グレーなどをイメージするのですが、それに加えて個性を出したいというニーズに応えていくとグレイッシュカラーが好まれるようになっていくのです。
―求められる車の価値が変わってきている部分もあるのでしょうか。
大澤 かつては、車には走りを求め、存在を主張する人が多かったように思います。そうするとCMFも光が当たる強く反射するようにしたり、色が綺麗に見えるようにしたりという部分にしのぎを削ってきました。
しかし現在では落ち着いた色が多いですよね。自分自身が穏やかな状態になりつつ、どのシーンでもなじむという存在が、車に求められているのかもしれません。
また、車は先進技術が詰まっている製品なので、従来はそれを表現するようにシャープでハイライトを効かせるという方向にありました。ただこれからは先鋭的な技術はどちらかというと隠す方向になっていくと思います。「人間のための技術」という側面がクローズアップされ、もっと感情に優しく訴える丸い印象が好まれる時代がきています。
https://newswitch.jp/p/21591
続きを読む
Source: 車ちゃんねる
【自動車】気持ち悪い、けど目が離せない…グレーカラーの車が増えた理由とは