保険研究院が9日に公表した報告書「事故減少のための自動車保険制度」によると、保険会社が受理した自動車事故件数は2021年に約350万件に達した。
20年に警察庁が集計した事故発生率は0.7%で、OECD主要7カ国の平均(0.26%)の2倍以上に上った。
人口10万人当たりの死亡者数でみた重大事故発生率は、米国が11.6人で最高で、韓国が5.9人で続いた。
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自動車事故の処理費用は過去4年間で年平均3.3%ずつ増加し、20年には約26兆ウォンで名目国内総生産(名目GDP、約1940兆ウォン)の1.3%に相当した。
内訳は物的費用が約11兆ウォン、人的費用が約13兆ウォン、社会費用が約1兆ウォンだ。
自動車事故の発生原因を見ると、主に▲ドライバーの不注意や誤った運転習慣▲不十分な道路環境--などと分析された。
ドライバー関連では居眠り、運転中の飲食、運転中の集中力不足などが含まれた。
道路インフラに関連しては、不十分な道路整備、自然環境変化にともなう気象条件悪化、不十分な道路機能と交通体系などが原因だった。
また、ステアリング装置の欠陥、ブレーキ誤作動など機能欠陥も事故原因となっている。
キ・スンド首席研究員は「(現在は政府と保険会社が)自動車保険料制度を通じ、ドライバーの安全運転を呼びかけているが、
保険料制度はまだ安全技術、道路環境、運転者の行動などを十分に反映していない」と指摘した。
特に自動車事故の主な原因はドライバーにあるが、ドライバーの態度を変化させる仕組みが十分に整っていないと強調した。
具体的には、一部の保険会社が運転形態に応じて保険料を割り引く特約を導入しているだけで、道路インフラ要素を反映した割引制度(特約)はない。
例えば、保険会社によってはアンチロック・ブレーキ・システム(ABS)など事故を予防する装置が搭載されている場合、保険料を割り引く制度がある。
ABSはブレーキを踏んだ時に車輪が完全にロックされる現象を防ぎ、車体が滑らないようにする装置だ。
緊急ブレーキ装置や車線逸脱防止装置など先進運転支援システム(ADAS)を搭載した車両にも特約の形で保険料を割り引く。
しかし、この特約はADASを搭載した車両の数が限られるという点で限界があると指摘されている。
キ・スンド首席研究員は「居眠り運転防止装置や追加的な事故予防機能も保険料率に反映する必要がある。同じADASでも性能差を反映し、料率をさらに細分化すべきだ」と強調した。
また、先端機能を保険料制度に導入するための統計集積インフラを細分化して整備する必要があるとしたほか、
政府レベルで運転者に役立つ体験的安全運転教育制度を開発し、それを自動車保険と結び付ける案も検討可能だとした。
ナム・ジョンヒョン記者
記事入力 : 2023/04/10 11:02
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2023/04/10/2023041080058.html
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Source: 車ちゃんねる
韓国の自動車事故発生率、OECD主要加盟国ワースト1位…「保険制度見直し必要」