中国の電気自動車(EV)メーカー「比亜迪(BYD)」はスポーツタイプ多目的車(SUV)「ATTO 3(アットスリー)」を日本で2023年1月31日から440万円で発売すると発表した。日本のライバルに比べ、強気とも受け取れるこの価格を日本の消費者はどう評価するだろうか。
BYDの国内販売を手掛ける「BYD Auto Japan」の東福寺厚樹社長は12月5日の発表記者会見で「長い航続距離に加え、運転支援機能などの装備も充実している。同じクラスのEVに対しても十分に高い価格競争力がある」と自信を見せた。440万円という価格設定については「日本のどのクルマをベンチマーク(目標)にするというのではなく、どこが最適解かということで決めた」と述べた。
東福寺氏は三菱自動車工業出身で、フォルクスワーゲンジャパン販売の社長も務めるなど、日本の自動車ビジネスを熟知した人物として知られる。
最大のライバルは?
アットスリーは全長4455ミリ、全幅1875ミリ、全高1615ミリで車両重量は1750キロ。最高出力は150キロワット(204馬力)、最大トルクは310Nmで、リチウムイオン電池の容量は58.56キロワット時、1回の満充電で走ることができる航続距離は485キロだ。
クルマの大きさや電池容量、航続距離などは日産自動車の「リーフe+」や「アリアB6」、トヨタ自動車の「bZ4X」やSUBARU(スバル)の「ソルテラ」、米テスラの「モデルY」とほぼ同じだ。
この中で最も安価なのは、売れ筋のリーフe+で422万円台から。アリアやbZ4Xなどが500万円以上するのに比べると、リーフe+は電池容量が60キロワット時、航続距離450キロと、価格的にも性能的にもアットスリーに最も近い。
BYDはアットスリーを中国では補助金なしで約15万~17万元(約305万~345万円)、オーストラリアでは約4万5000~4万8000豪ドル(約420万~450万円)で販売しているという。このためBYDは日本ではあまり強気に出ず、戦略的にリーフe+を…(以下有料版で、残り1116文字)
毎日新聞 2022年12月18日
https://mainichi.jp/premier/business/articles/20221215/biz/00m/020/014000c
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Source: 車ちゃんねる
日産リーフより高い「440万円EV」中国BYDの強気戦略