ルノーのダイムラー株売却に日産とのアライアンス解消の「予兆」 今やルノー最大の懸念材料は「日産の存在」

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1: 2021/05/16(日) 17:28:57.13 ID:BDloIOCF9
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次世代エネルギー車の開発も別々に進めるなど提携解消の動きは水面下で始まっている(ルノーホームページより)

ルノーのダイムラー株売却に日産とのアライアンス解消の「予兆」
https://maonline.jp/articles/is_sale_of_renaults_daimler_shares_sign_of_dissolution_of_alliance_with_nissan210514

「そう言えば、そういう話もあった」。2020年5月に明らかになった日産自動車<7201>と独ダイムラーとの資本提携解消は、もはや忘れられるほど存在感が小さかったようだ。しかし、この解消は日産にとって大きな意味がある。ダイムラーとではなく仏ルノーとの関係で、だ。

ルノーがダイムラー株を手放した「深刻な理由」
日産がダイムラー株を売却する前々月の2021年3月に、ルノーがダイムラー株を売却している。日産はルノーの傘下にあり、歩調を合わせて資本提携を解消するのは当たり前の話に聞こえるが、実は話はそう単純ではない。

両社がダイムラー株を売却したのは、協業で成果が上がらず資本提携のメリットがなくなったからとされている。確かに日産とダイムラーの関係では、それが当てはまる。だが、ルノーとダイムラーとの関係では共同プロジェクトも多く、それなりの成果があった。

もちろん、ルノーとダイムラーの間で狙いの齟齬(そご)があったのも事実だが、ルノーが「ダイムラーとの事業提携は資本関係がなくなっても続行する」と発表しているように、「望んで別れた」わけではない。

ルノーが選択したのは「資本提携」のみ。要はダイムラー株を売却したかっただけなのだ。その理由は同社の業績にある。ルノーの2020年12月期決算の最終損益は80億800万ユーロ(約1兆600億円)の赤字と、2000年以降では過去最悪の業績に沈んだ。

ルノーは保有していたダイムラー株1.54%を売却した約12億ユーロ(約1580億円)で財務の健全化を図る。が、2021年12月期も新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の変異株の登場による経済活動の停滞が予想され、業績低迷を覚悟しなくてはならない。

そこで問題になるのが日産の存在だ。前期の最終赤字のうち、日産の連結損失は約6割の49億700万ユーロ(約6500億円)を占める。ルノー本体の営業赤字19億9900万ユーロ(約2640億円)の約2.5倍の規模だ。

今やルノー最大の懸念材料は「日産の存在」
2021年第1四半期(1~3月)連結決算においても、日産の影響でルノーの最終損益が7300万ユーロ(約96億円)ほど悪化すると見込んでいる。前期ほどの赤字ではないにせよ、財務体質が急速に悪化しているルノーにとっては無視できる額ではない。

かつてはルノーの屋台骨を支える「稼ぎ頭」だった日産だが、今となっては連鎖倒産の懸念すらある「爆弾」なのだ。日産の業績がV字回復しない限り、ルノーは日産との資本関係解消に動くのは間違いない。

ダイムラー同様に日産との資本関係を解消できれば、株式売却益で財務の立て直しが可能になると同時に、連結決算による損失という「大量出血」を止めることができるからだ。

事実、ルノーは2018年11月に起こったカルロス・ゴーン前会長の逮捕前後には経営統合を強く求めていたが、日産が巨額赤字を計上して以降はすっかり沙汰止みに。現在では日産株の保有比率を引き下げる方向で協議しているという。

もっともルノーは日産株の43.4%を保有するだけに、簡単には売却できないだろう。順当なのは日産による自社株買いだが、その余力はない。そうなると第三者への一括譲渡となるが、時価で約9800億円もの買収資金を捻出できる企業は限られる。大手自動車メーカーも業績が低迷する日産には手を出しにくいはずだ。

可能性があるとすれば海外の大手投資ファンドか、日本政府による救済だろう。世界的なカネ余りで投資ファンドには十分な資金力があり、日産の買収は十分に可能だ。とはいえ、投資ファンドに買収されれば、どこに売り飛ばされるか分からないリスクもある。

海外の投資ファンドにしても日産の買収・売却となると、日本政府から圧力がかかることを懸念するはずだ。「落とし所」としては、海外と政府系ファンドによる共同買収となる可能性が高い。日産としてはルノーから独立できる「好機」といえるが、次の親会社を自社で選ぶことはできず「もどかしい」思いが続くことになりそうだ。

文:M&A Online編集部


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Source: 車ちゃんねる
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