
2020.10.21
(略)
しかし、ここにきて販売が落ち込んでいる理由について、トヨタの販売店スタッフは以下のように話します。
「ここ最近、シエンタの比較対象が変化していることが理由のひとつとして考えられます。
シエンタは少し前まで、ホンダのフリードをはじめ、トヨタ内では『ノア』『ヴォクシー』『エスクァイア』の5ナンバーミニバンや、コンパクトカーの『ルーミー』『タンク』などと比較されることが多かったです。
しかし、最近ではコンパクトSUVの『ライズ』や『ヤリスクロス』、ステーションワゴンの『カローラツーリング』などの新型モデルと比較されることが増えました。
荷室容量が多いコンパクトモデル、という点で共通している部分があるからでしょう。
やはり、新型モデルと比べれば安全装備や目新しさという点で劣るため、現在シエンタは伸び悩んでしまっています」
ライバルは他社ではなく、同じトヨタにいた!?
新車価格において、シエンタはガソリン車とハイブリッド車を含め、180万9500円から256万2000円となっています。
一方で、販売店スタッフが挙げたライズは、167万9000円から228万2200円、ヤリスクロスは179万8000円から281万5000円、カローラツーリングは201万3000円から299万7500円となっており、ほぼ同価格帯となっています。
新型「ヤリスクロス」はリアシート分割やデッキボードの工夫次第で多彩な荷室アレンジが可能
そして、それらのモデルと比べて大きく違う点のひとつとして、安全装備の充実度が挙げられます。
シエンタは、基本的な安全装備である「Toyota Safety Sense」が3つの機能のみとなっているほか、Gグレード以上でしか標準装備ではありません。
そのほかの安全機能もグレードによってオプション設定となっているものがいくつかあります。
しかし、ライズ以外の2車種ではどちらも「Toyota Safety Sense」が全車標準装備なほか、備える機能もシエンタより多く、性能も強化されています。
とくに、ヤリスクロスでは、ひと昔前は高級モデルでさえオプション装備であった「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」が、エントリーグレード以外のすべてに標準装備。
ライズはダイハツとの共同開発なため、基本的な安全装備は「スマートアシスト」となりますが、X“S”グレード以上に標準装備で、8つの機能が備わっています。
技術的な問題から、安全装備は「新型モデルであればあるほど有利」ともいわれているため、同価格帯でもシエンタが不利であることは明らかです。
https://kuruma-news.jp/post/307312
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Source: 車速報
ミニバン王者「シエンタ」がピンチ 強敵「ヤリスクロス」