突然の車のトラブル、その時頼りになるのがロードサービスの「JAF」。
2020年はコロナの影響でトラブルの内容にも変化が出ている。隊員の1日を取材した。
車のトラブルを解決するJAFは、年間365日24時間体制。救援に駆け付ける回数は2019年だけで約216万件。14.5秒に1件の割合で出動している。
名古屋市昭和区にあるJAF名古屋中央基地。
入社3年目の隊員、宮本さん(25)は、出動前に車の点検をしていた。車は元より三角表示板なども入念にチェック。
そして、猛暑の上に、コロナ対策でマスクをつけての作業となるため、熱中症対策も欠かせない。
JAF名古屋中央基地の宮本さん:
水筒と支給された塩タブレット。これが美味しいと感じたらアウトですので、一仕事終えて、塩分消費したなと思ったら食べてます
午前11時、宮本さんの元に依頼が入った。この日最初の出動は、ハイエースの鍵の閉じ込み。
依頼した男性は、車内に鍵を残したままロックしていた。まず、鍵穴の周りに保護テープを貼り、専用の工具を鍵穴に…。
すると。
依頼した男性:
早っ!
作業開始から5分。あっという間に鍵が開いた。
依頼した男性:
早くて助かりました
コロナ禍の“外出自粛”による車のトラブルも
車に戻ると、バッテリートラブルの救援依頼が入っていた。すぐさま現場に駆けつける。
依頼者の男性は、奥さんを病院に連れていこうとしたところ、エンジンがかからなかったという。
宮本さん:
乗らないと、今時の車は電気を消費してしまうので。待機電力でずっとマイナスになっていったと思います
このところバッテリートラブルが増えたのは、最近の車がエンジンを止めていても電気を少しずつ消費していることがあるため。
ドライビングレコーダーも「駐車監視機能」がついたタイプなどは特に電気を使うため、思いがけず早いタイミングでバッテリーが上がるケースが多くなっている。
宮本さんがポータブル電源とバッテリーを繋ぎ、エンジンをかける。
今年はこのバッテリートラブルが、例年に比べて特に多いとのこと。
宮本さん:
最近、コロナの影響で車を動かさない方も多いので、もともとバッテリーが一番多い(トラブル)ですけど、それに拍車がかかって多くなっています
コロナ禍で外出を控える分、車に乗る機会も減ったためだ。
突然止まった車…「エンジンオイル入ってないです」
午後1時、今度は車が動かなくなったと連絡が入った。依頼した男性は、前日にオイル切れの警告灯が点いていたという。
宮本さんが、運転席の下にあるオイルゲージでオイルの状況を確認。
宮本さん:
エンジンオイル入ってないです。普通勝手に無くなるものじゃないですから、漏れが酷いんじゃないかと思います
そこで、レッカー移動で車を近くのディーラーへ運ぶことに。
まずは、けん引できるように、前輪をアンダーリフトに固定。これでOKかと思いきや、後輪の横に補助輪を用意した。
宮本さん:
この車は後輪駆動なので、前を持ち上げて後輪を転がしちゃうと変速機にダメージが入るので、後輪も上げます
重い後輪をテコの原理を使い、一人でさっと持ち上げた。
依頼した男性:
やっていただけるのは、非常に貴重なサービスだと思っています
猛暑の中の作業。一仕事を終えての水分補給も欠かせない
助けられた立場から助ける立場へ…現場では常に平常心で
午後3時。ここで1時間の休憩。
入社3年目の宮本さんにJAFに入ったきっかけを聞いた。
宮本さん:
学生の頃、一人で運転している時に止まってしまって。その時JAF隊員に助けてもらって、作業が迅速で安全丁寧にやっていただいて。こういう仕事もあるんだなって思いました
JAFの仕事を目の当たりにしたことがきっかけだったとのこと。実際JAFの隊員となった今、宮本さんは、毎回違う現場のため、常に落ち着いて、いいサービスを提供する事を心掛けていると語った。
セルフ式のガソリンスタンドの普及で「気づき」減る
2020年10月12日 月曜 午前6:30
https://www.fnn.jp/articles/-/92173
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Source: 車速報
コロナの影響で車のバッテリートラブル増 待機電力でずっとマイナスに…JAF隊員に密着