
海外ではこれまでも継続販売されており、改良モデルの発表となります。
一方の日本では、2014年から2015年にかけての期間限定で販売されて以来の再々販モデルです。
今回の新型ランドクルーザー70(以下ランクル70)の日本での特徴は、従来と異なって乗用車登録になったこと。
2014年再販時の1ナンバーから3ナンバー登録になり、これに合わせて後部座席の形状が快適仕様になり、少しですがリクライニングもできるようになりました。
また、従来の4リッターV型6気筒ガソリンエンジンから2.8リッタークリーンディーゼルエンジンに換装され、これに6速ATが組み合わされたことも、大きなトピックスのひとつです。
なお2014年再販モデルではMTのみでしたが、今回は継続販売されることもあり、ATのみの導入となっています。
そんなことから巻き起こっているが「AT VS MT論争」です。
ランクル70の評判自体は概ね好評で、特にAT限定免許の取得が多い若年層からは「これでようやく70系に乗れるようになる」といった意見が目立ちました。
またファミリー層からは、「長距離ドライブや渋滞時の運転がラクになるし、何よりもAT&ワゴン&ディーゼルなら購入時に家族の説得がしやすい」という声も多々ありました。
一方、1980年代から1970系を愛好してきたオールドファンはどう思っているのでしょうか。
かつての四駆ブームを牽引してきた、オフロード4WDショップの代表に聞いてみました。
まずはランクルも扱う神奈川県内にあるショップの代表(70代)は次のように語っています。
「いまのSUVは、オンロード、オフロードの指向の境目がどんどん無くなっています。
そういう傾向がある上に、どんどん電動化されていてクルマを操るという点では面白みが少なくなっていると思います。
僕の周りでも70系への注目度は非常に高いですが、やはりMTで楽しみたかったという人が多いですね」
一方で、こんな想いを持っている業界関係者も。関西の老舗4WDカスタムショップの代表(60代)に聞いてみました。
「1984年から2004年まで70系が販売されていた頃と比べると、ボディタイプもエンジンもグレードもワンモデルということで、どれだけの販売台数を見込んでいるのか分かりません。
ですが、とにかく70系を販売してくれるだけでも喜ばしいことですよ。
もちろん、往年のモデルを知っている身としては思うところは多々ありますが、MTじゃないとダメというのは、年齢層が高い人が言ってるいることでしょう。
もちろんMTもあればいいのですが、自分自身は将来のことを考えればATを選びますね」
リサーチしていく内に浮き彫りになってきたのが、50代後半以降の中高年男性にある「MT至上主義」。
かつてクルマユーザーの間には「ATは女性が乗るもの」という不文律のようなものが定着していました。
加えて昭和時代には、「ATはMTよりも燃費が悪く、また加速も遅い」という概念が当たり前。
当時はまさか、市場でのAT比率が99%を超えるとは思っていなかったでしょうし、ATの進化も予測できなかったと思います。
そのため、未だに「MTのほうがパワー&トルクがある」と誤解しているユーザーも少なくないようです。
しかし実際は、一部のATはトルコンの特性で発進、低速時はトルクが増幅されます。
それ故に、オフロード4WDで悪路を走る時は、むしろATの方が有利な場合もあるのです。
事実、スズキ「ジムニー」でハードなオフロードを走ると、MTがエンジンストールしてしまうような場所で、ATはトルコンの効果を十分に活かしてジワジワと走破してしまうというケースが多くあります。
海外向けモデルは、トランスミッションの修理時の容易さ、PTO機構の必要性などを考えてMTが設定されています。
しかし、日本のユーザーの使用実態を考えればATのみの設定は妥当なのではないでしょうか。
ジムニーではユーザーの女性比率が50%を超えており、メーカーも予測してなかった新しいユーザー層が市場に参入してきています。
ランクルも今回の新型モデルを見る限り、オールドファンやコアユーザーとはまったく違う新規ユーザー層が参入してくることる可能性は大きそうです。
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Source: 車ちゃんねる
AT全盛の時代になぜ、おっさんはMT車にこだわるのか…