ホンダ、24年3月期の純利益15%増　北米で販売回復

ホンダは24年3月期は販売台数が回復する

ホンダは11日、2024年3月期の連結純利益（国際会計基準）が前期比15%増の8000億円になりそうだと発表した。四輪車の世界販売台数は北米や中国で回復し、435万台と18%増加する。生産に影響を与えてきた車載半導体の調達難が緩和する。値上げも寄与。為替影響や研究開発費の増加による利益の押し下げ分を補う。

売上高にあたる売上収益は8%増の18兆2000億円を見込む。四輪車の世界販売台数が増加するのは5年ぶりだが、新型コロナウイルス禍前の19年3月期（532万台）を下回る。北米で38%増の164万台、中国も「（1割増となる）約140万台を目指す」（青山真二副社長）とした。二輪車もアジアを中心に増加し、2%増の1918万台の販売を見通す。

営業利益は19%増の1兆円と過去最高を見込む。販売台数の増加や価格転嫁で円高・ドル安による為替影響や研究開発費の増加を打ち消す。24年3月期の研究開発費にかかる支出は15%増の9800億円を計画する。

ホンダは同日、株主還元を強化する方針も発表した。24年3月期の1株あたりの年間配当を前期から30円増配し150円とする。また、24年3月末までに発行済み株式の4%にあたる6400万株を上限に自社株買いも実施する。取得額の総額は最大で2000億円となる。

23年3月期の連結決算は、純利益が前の期比2%減の6952億円だった。世界の販売台数が9%減の368万台と、中国を中心に販売が減り会社想定（385万台）も下回った。品質関連の費用増加も重荷となった。売上収益は16%増の16兆9077億円、営業利益は4%減の8393億円だった。

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2023年5月11日 15:09 (2023年5月11日 17:58更新)
日本経済新聞
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