「金融緩和」とは、お金が市場に回りやすい状態にして、景気を支えようという政策です。ヨーロッパ経済の減速が強まっているからで、中でも低迷しているのがドイツです。
域内最大の経済大国で何が起きているのでしょう。取材を進めると日本と同様に国の経済を引っ張ってきたドイツの自動車業界の苦悩が浮き彫りになりました。(ロンドン支局記者 栗原輝之)
(中略)
背景にあるのは、ユーロ圏で強まっている経済の減速です。
ことし4月から6月の第2四半期の主要国のGDP=国内総生産をみますと、フランスの伸び率は0.3%にとどまったほか、イタリアはゼロ成長となりました。
衝撃だったのは日本に次ぐ世界4位の経済大国でユーロ圏経済をけん引してきたドイツの落ち込みです。同じ時期の伸び率がー0.1%となり、マイナス成長に陥ったのです。
ドイツは日本と同じように自動車産業がさかんです。その自動車業界が苦しんでいることが、国全体の経済の落ち込みにつながっています。
大きな理由は、アメリカと中国の貿易摩擦によって、中国の景気が減速していることです。
販売台数で世界一のフォルクスワーゲンはことし上半期、中国市場の販売が4%落ち込みました。輸出も減少しました。
ことし6月には、EU離脱に揺れるイギリス向けが減ったことも影響して、ドイツから世界への乗用車の輸出が前年比ー25%の大幅な減少となりました。
受注減には“貯金”取り崩しで対応
自動車産業が実際にどのような状況にあるのかを確かめるため、ドイツ南西部、シュツットガルト郊外にあるエンジン部品メーカーを訪ねました。
以前は休日出勤が当たり前でしたが、受注が減少し、このメーカーのことし上半期の業績は最終赤字でした。
こうした中で進めているのが、勤務時間の短縮です。
ドイツには、忙しい時期の残業時間を一定期間、貯金のようにためておく制度があります。
生産が減った今、会社は、従業員に対し、この「貯金」をつかって勤務時間を減らすよう求めているのです。
全文
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190919/k10012087901000.html
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Source: 車速報
ドイツ「最近、ドイツ車があまり売れない・・・」