【数学】渋滞の原因を数学的に分析すると自動運転カーの登場で移動にかかる時間が減る理屈がよくわかる
1: 2019/01/22(火) 14:02:02.52 ID:CAP_USER

自動運転カー(自律走行車)が普及すると、交差点での無駄がなくなり待ち時間解消によって効率化が進むと考えられてます。それだけでなく、道路上の自動車が増え過密化することで全体のペースが大きく下がるという現象が解消されたり、理想的な道路選択をサポートすることで、交通渋滞が劇的に解消するということがStanford Artificial Intelligence Laboratory(SAIL)の数学的な検証によって示されています。

Altruistic Autonomy: Beating Congestion on Shared Roads | SAIL Blog
http://ai.stanford.edu/blog/altruistic-autonomy/

以下のグラフは理想的な道路交通条件を研究するFundamental Diagram of Traffic(FDT)において作成された道路交通状態を表すグラフで、縦軸に道路上のある地点を1秒間に通過する自動車の数(flow)、横軸に1メートルあたりに存在する自動車の数(density)をプロットしたもの(FDT1)です。グラフが山のような形状を持ち、右肩上がりの青色部分と右肩下がりの赤い部分になるのが特徴です。
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上記FDT1の内容を説明すると、原点は道路上に自動車が0台の状態で、周りを走る自動車がないため最高速度でスイスイ快適に走ることが可能です。自動車の数が増えたとしても十分なスペースがある青色部分の間は全車が最高速度で快適に走ることができるので、自動車の台数(densityと等価)に比例してflowも高まっていきます。

しかし、自動車が走行する場合、一般的に前を走る自動車との間に最低2秒分の距離をあける必要があります。これは前方の車両が急ブレーキをかけても事故を起こさないように最低限必要となる車間距離で、自動車の数が増えてdensityが増えるとすべての自動車が2秒間隔では走れなくなるポイント(飽和点)に到達します。これが上記グラフの山の頂上であり、車間距離で2秒分を保つためには道路上の自動車は台数が増えるとともにスピードを落とさざるを得なくなります。そのため、densityが飽和点を超えるとflowは右肩下がりの状態(赤色部分)になってしまいます。

以下のグラフは縦軸に道路上のある地点から別の地点移動するのにかかる待ち時間(latency)、横軸にflowをとったグラフ(FDT2)。青色部分では、前車が最高速で走行できるためlatencyは一定です。ただし、飽和点に到達すると速度が低下することでlatencyは上昇してしまいます。なお、飽和点以降の赤色部分はflowも低下していくので、グラフは双曲線状になります。つまり、飽和点を境として自動車の台数が増えるほど、目的地への到達時間が長くなることがわかります。
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現実世界では自動車は全車が一定速度で走るわけもなく、車間距離もまちまちであるため上記2つのグラフは理想状態の理論値ですが、自動車の数が増えるとある時点で急に目的地まで到達するのにかかる時間が長くなり始めるという特徴は理解しやすいといえます。

GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20190121-altruistic-autonomy-on-road/
続く)


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Source: 車速報
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