各工場の監査を実施した全国の地方運輸局に、車検に関する不正の内容を取材した結果、速度計の誤差の確認を怠ったり、ディーゼル車の排ガス検査を目視で済ませたりといった「検査の一部未実施」が最も多く１０９６件に上った。
それ以外に、内容が誤った作業指示書を使い続けたことなどによる「点検整備の一部未実施」が８１９件あったほか、タイヤなどを不正改造した車に保安基準適合証を交付して車検を通したケースや、検査員が「基準に適合しない」とわかっていながら車検を通した事例も複数確認された。
こうした車の安全性や環境への影響に関わる車検での違反は、１９工場で計１９３５件見つかった。
いずれも車体・部品の状態を改めてチェックする「確認検査」が必要で、国交省は３４店舗への処分に併せ、無料で検査をするよう同社側を指導する。一部の地方運輸局は「確認検査を急ぐ必要がある」として、すでに同社側に連絡した。
同社は読売新聞の取材に対し、確認検査に加え、板金・塗装や整備の問題があった車の使用者についても順次、連絡を取り始めたことを明らかにし、「引き続き全社を挙げて信頼回復に努めたい」とした。対象の総数は明かしていない。
国交省は７月下旬に３４店舗への一斉立ち入り検査を行うなど監査を実施。今月１３日に道路運送車両法に基づき、３４店舗の工場すべてを整備事業の停止、そのうち１２工場を民間車検場の指定取り消しなどとする行政処分案を公表した。
２０日に全国の８地方運輸局で処分案への意見などを聞く「聴聞」の手続きを実施したが、同社側は「意見はない」としていずれも欠席した。処分は早ければ来週中に確定する。
読売新聞オンライン
2023/10/21 05:00
https://www.yomiuri.co.jp/national/20231020-OYT1T50350/
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Source: 車速報
【ビッグモーター】１９工場、再点検が必要な車検違反１９００件
