【タイの新車市場】５年ぶり100万台超 好調な経済反映

タイの新車市場 ５年ぶり100万台超 好調な経済反映
2019年1月22日 18時52分

日本車が高いシェアを持つ東南アジアの主要市場タイで、去年１年間に販売された新車の台数は、好調な国内経済を反映して前の年より19％余りの大幅な増加となり、５年ぶりに100万台の大台を超えました。

これは、現地最大手のトヨタ自動車が22日、タイの首都バンコクで記者会見して明らかにしました。

それによりますと、去年１年間にすべての自動車メーカーがタイ国内で販売した新車の台数は、好調な経済を反映して前の年より19.2％多い103万9158台と、５年ぶりに100万台の大台を超えました。日本車のシェアもおよそ85％と高い水準を維持しています。

また、ことし１年間の販売見通しについても、去年より3.8％の減少を予想しながらも100万台ちょうどと、２年連続で100万台の高い水準を見込んでいます。

好調なタイ経済が新車販売を後押ししている形ですが、米中の貿易摩擦は懸念材料となっていて、記者会見でタイトヨタの菅田道信社長は「中国は、タイにとって大きな貿易相手国で、中国経済が減速すればタイの輸出も減速し、経済も悪影響を受ける。ここがリスクだと思う」と述べて、影響を注視していく考えを示しました。

一方、トヨタは、タイで電気自動車やプラグインハイブリッド車の現地生産を検討していることを明らかにし、エコカーをめぐるドイツメーカーなどとの競争も激しくなりそうです。