昨今問題視される「あおり運転」。巷では「白い車はあおられやすい」といった噂が聞かれますが、果たして本当にそうなのでしょうか?
白い車があおられやすいという「大いなる誤解」
「うわっ、隣の車、超高級車だ……駐車気を付けなきゃ……」
「後ろのドライバー、さっきから車間距離近くない……?」
「今車線変更するの!?」
心当たりのある方も多いのではないでしょうか。イラッとしたり、ヒヤッとしたり、何かと心配になる車の運転。
ここ5年ほどで、「あおり運転」は特に関心の高いテーマとなり、2020年6月30日の改正道路交通法では「妨害運転罪」が創設、厳罰化されました。
さて、チューリッヒ保険会社の「2020年 あおり運転実態調査」(対象:ドライバー2,230人)では、気になる結果が発表されています。
あおり運転された側の車が「軽自動車」28.8%、「コンパクトカー/ハッチバック」22.8%と、サイズの小さい車があおられやすい傾向にあったのです。
なお車体の色は「ホワイト」26.3%、「シルバー」25.8%と、白系の車が半数以上。
やはり「白い軽自動車」が狙われやすいのでしょうか?
アクサルタが発表した『第68回 「2020年版世界自動車人気色調査報告書』によると、車体人気色1位は「ホワイト」38%、2位は「ブラック」19%、3位は「グレー」15%となっています。
白い車があおり運転のターゲットとされているのではなく、(1)単純に「白い軽自動車」が多いこと、(2)「あおり運転」のようなマナー違反運転が世間に可視化されてきたこと、が真実といえるでしょう。
ちなみにあおった側の車は「ブラック」(27.8%)が最も多いものの、ブラック・ホワイトで半数以上を占める結果となっています。
車種は「セダン」(33.5%)、「バン/トラック」(18.3%)など大きめのものが多いことから、大きさには関係があるといえそうです。
同意なく「あおってきた相手」を撮る…法的に大丈夫?
あおり運転について、専門家は…
“「完全に違法なあおり運転か」「違法とまではいえない運転か」は微妙な問題ですので、後々争うためにも証拠の確保が重要です。
このような件が頻発する今の世では、やはりドライブレコーダーの設置は必須です。最近では、後部に「ドライブレコーダー撮影中」というステッカーを貼っている車も多いですね。
ドライブレコーダーが設置されていたとしても、同乗者がいるのであれば、併せてスマホで動画を撮ってもらいましょう。
あおり運転後、相手方がこちらに詰め寄ってくる場合もありますが、それでも撮り続けてください。
通常、同意なく相手のことを撮り続けても違法にはなりません。
むしろ顔が割れてしまうことを恐れて、最終的には相手が逃げ帰るケースもありますので、動画撮影は非常に有効な手段です。
”(2021/8/20 櫻井俊宏氏・幻冬舎ゴールドオンライン連載『 「後ろの車、煽ってきてるな」が事故に…危険運転・厳罰化の内容と事前の予防策を弁護士が解説 』)
「高級車ならあおられにくい」というイメージがありますが、実際、感じるものはあるのでしょうか。
「高級車効果はあると思います。子どもが小さいころは家族でワンボックスカーに乗っていましたが、高校卒業を機に独り立ちしたので、思い切って1,000万円のセダンを購入しました。そしたら後ろの車との車間距離が一気に空いたんです。本当に。パッシングされることもだいぶ減ったと思います」(50代主婦)
ちなみに日本自動車輸入組合によると、2021年の外国メーカー車モデル別新車登録台数は6年連続で「MINI」が1位、そして2位「フォルクスワーゲン・T-Cross」、3位「BMW・3シリーズ」と続いています。やはりブランド力は圧巻のようです。
車にお金をかけるのはちょっとなあ…と思われる方もいるでしょう。ただ「安心感を買う」という意味でも、選択肢に入れるメリットがありそうです。
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Source: 車速報
【あおり運転】「白い軽自動車」はあおられやすい? 「あおり運転のターゲットになりやすい車」「なりにくい車」