「私の車は大丈夫なのか」といったお客様からの苦情、無言電話は毎日数十件…店舗従業員「別の仕事探した方が…」

自動車保険の保険金不正請求が横行していた問題を巡り国土交通省が一斉立ち入り検査に乗り出した中古車販売大手ビッグモーター。さいたま市の住宅街にある「ビッグモーター浦和美園店」には２８日朝、国交省の職員４人が入り書類などを調べた。同社の従業員らからは勤務先の行く末を案じる声も上がった。

店舗内に客らしき姿は見当たらず、時折、従業員が裏口から出入りし、自動販売機でドリンクを購入する姿がみられた。

関東地方のある店舗の男性従業員は「検査のことは今朝、出社して初めて知った。整備工場の担当からは『検査は１日では終わらないのではないかという話が出ている』と聞いた」と話した。

若い男性従業員は「店には『私の車は大丈夫なのか』といったお客さまからの苦情のほか、無言電話も含めれば毎日数十件の電話がかかってきている」と明かす。電話を受けても、ただ「すみません」と謝る以外にないといい、「何があったかは、私たちには分からない」と疲れた表情を浮かべた。

企業風土を一新するとして、創業者で前社長の兼重宏行氏が辞任し、和泉伸二新社長のもと再建を目指す同社だが、男性は「どうかな…」と懐疑的な見方を示す。そして、力なくこう続けた。

https://www.sankei.com/article/20230728-SSUWADUWFVNXVAJW3MK7Z6H2DA/