同年8月世界初公開を経て日本市場に再び導入されることになりましたが、販売現場はどのような状況なのでしょうか。
そのデザインもさることながら、3ナンバーワゴンでAT車というカテゴリーで、従来よりもユーザーフレンドリーになった70系。
安全装備なども充実したことで、ジャパンモビリティーショー2023でも女性ユーザーなど多くの“新規ユーザー層”から注目を集めていました。
そんな70系ですが、実は29日の発表当日で、ディーラーが営業を開始する午前10時と同時に電話を入れてみると「すでに新規の受付はしていない状況です」という返答が。
その後も、関東圏にある数軒のトヨタモビリティ店に連絡を入れてみましたが、すべて“受注停止”状態になっていました。
どうして、このような状況になっているのでしょうか。ある営業スタッフは語ります。
「10月にはそれほどでもなかったのですが、11月にジャパンモビリティーショーにおいて実車が展示されてから、急激に買いたいというお客様のお問い合わせが多くなりました。
しかし、発売日の数日前になってもディーラーにメーカーから詳しい情報が入ってこなかったため、ウチの店舗では1台のみ受注可能ということで話を進めました」
その営業スタッフによれば、1台の枠を数名の営業スタッフがくじ引きをして販売する顧客を決めたということです。
また、今回の注文に漏れた顧客に対しては、「今後のことはまったく未定状態で、次回の案内はいつになるか分からない」とアナウンスしているようです。
以前、70系の開発スタッフに話を聞いたところ、国内向けの生産体制についても「万全を期す」と語っていましたが、メーカー発表の70系の月販台数は400台。
年間4800台の70系が生産される予定となっています。しかし、トヨタの販売店は全国に約5000店舗あるわけですから、設定されている販売数はあっという間にはけてしまうことになります。
ちなみに、今回のモデルからサブスクである「KINTO」での購入も可能となりましたが、こちらの公式HPによれば納車は「12ヶ月以上」とアナウンス。
トヨタ「ランドクルーザー300」よりも納期が長くなる可能性も出てきました。
■70はどんなクルマなのか? なぜこれほどまで注目される? そのワケは?
こうした状況の原因を、あるオフロード4WDカスタムショップの代表は次のように見ています。
「従来の70系は、一部のマニアが乗るような敷居の高いクルマでした。
しかし今回は3ナンバーワゴンになったことで、車検期間や高速料金枠といった問題が解決されただけでなく、後部に乗る家族の理解が得られるようになったことで、購入の敷居が大幅に低くなりました。
ATになったことで、AT限定免許の人も乗れます。
加えて、本格クロカン4WDと言えるモデルが、現在のところはこの70系とスズキ・ジムニーしかないわけです。
旧来よりは高いとは言え、480万円のプライス。最近のヘビーデューティブームを考えれば、売れて当然。
それでも多く作れないのですから、トヨタとしてもジレンマでしょう」
ちなみに、70系は300系同様にトヨタ車体・吉原工場で生産されますが、こちらでは輸出向けの70系も生産されており、国内向けの台数を一気に増やすということはかなり難しそうです。
ちなみに注文ができたユーザーに対しても、販売店により対応方法が異なるなど、現場はいまだかなり混乱している様子が見受けられました。
買いたくても順番待ちさえできなかったというユーザーもおり、今後のトヨタの対応が注目されます。
■関連ソース
ランクル70はもう買えない! 次に狙うはランクル250 発売予想時期は2024年3月初旬! 買いたい人が取るべき対策とは
https://bestcarweb.jp/newcar/752707
>契約した多くの顧客の納期は1年~2年、遅く契約した人で3年以上に
サブスクのKINTOに関しても納期は公式ホームページで24カ月以上、ディーラー取材では3年以上
続きを読む
Source: 車速報
【トヨタ】ディーゼル&ATの新型「ランクル70」発売 お値段480万円 納期2年以上【車】トヨタ、ディーゼル&ATの新型「ランクル70」発売 お値段480万円 納期2年以上